2019年5月16日木曜日

【安全】航行のルールの図表示は、

 水上交通に慣れていらっしゃらない方は、本来の水上交通の優位さを認識されず、航路図(いわゆる通行範囲)を道路を走る自動車の様に線で表示される方がいらっしゃいます。

 実は船とか飛行機の場合は道は無いのです。
道がない水域をどうして航路を線で表せるでしょうか?
 
 但し、飛行機でも船でも、通行する航程は線で海図、航空図に書き込みますが、これはその船固有のもので、定義された航路の範囲の中で自由なのです。

 航路(指定方向規制水域)をどう示すか?について講釈します。
 海図を一度ご覧になれば航路は設置されたブイ等で定義された複数の線に囲まれた面、水域になっていることがお分かりでしょう。

正しい航路図の作成手順

例えば南北に移動する船の北行船と南行船の衝突を防止する為の航路図の表示の仕方ですが。

1.まず、北行船が通行して良い水域と南行船が通行して良い水域の境界線を誰もが認識可能な目標物で設定します。線は2点で定義されますので、実はこの2点が何かが重要です。

2. 1.で定義された境界線に分割された二つの水域をそれぞれ北行き、南行きに定義します。基本は右側航行ですね。

実際に船を操縦、もしくは漕いでいてお分かりかと思いますが、線で航路を描いてもその線自体は実在しませんが、境界線と水域は実在します。実在するものを図示すべきでしょう。
広さを持った水域を定義し、その水域ではどっち行き(東西南北)行きを示すのが理想かと思います。
元来、船は道を走る自動車と異なり、面積を持った水域を自由に航行する便利な交通用具です。建設された道を走らなければならない自動車とは違います。

航路は共通認識できる目標物から確定できる境界線により仕切られる水域表示が分かりやすいし、自然です。

境界線も実は実在はしないので、この境界線を定義する目標物の定義こそが重要なのです。

そう言えば、ブイ中心に高速レーンと低速レーンをm単位で仕切ることが記載されてましたが、この何メートルと言う基準が実在しないので、人によっては守れません。守れないものは規則化しないのも大事です。

それよりは、速い艇に追い越されそうになった場合、速い艇に進路を外側に出て譲る。
と言うルールにする方が宜しいでしょう。
相模湖ルールの様に。
ローイング艇は、コックス無しの場合、後方は十分に注視できます。
動力船をのルールは追い抜く方が進路を変更します。これも相手を注視しやすい方が動くと言う原則に則ったもの、一概に動力船のルールをローイング艇に当てはめるのも無理がありそう。

ご安全に!

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ご参考

因みに飛行機は北行き南行きをどう分けているのでしょうか?
高度なんです。

飛行方法が有視界飛行と計器飛行、
針路、いわゆる目指す方向 0から179と180~359、
によって、高度が規定されています。

高度計は気圧高度計なので実際には地表面からの高度とは違うのですが、皆、同じ精度の高度計なのでぶつからないのです。

航空航法、いわゆるナビゲーションは航海航法から来ているものか多い。

旅客機の搭乗口が左舷(Port Side)にあるのもその名残です。


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