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2020年2月11日火曜日

【安全】HOCRの競技ルール「遅い艇は速い艇に進路を譲れ!」に当然

HOCRの競漕
艇の衝突を防ぐには、海上交通法の動力船のルールではなく、漕艇船のルールが大事だと思っていました。
毎年10月、マサチューセッツ州ボストン、チャールズ川で開催される世界最大のレガッタ、Head Of Charles River(HOCR)。右舷の緑浮標、左舷の赤浮標で挟まれた競漕水域をタイムレースで行われる。幅のある競漕水域ではあるが、タイムレースです。理想の進路は一本しかない。そこを遅い艇と速い艇が走るのである。
そこに必要なルールとは何か?

最高峰4+のレースでの出来事

2019のHOCRのレースの動画をご覧下さい。コックスの頭に取り付けられたカメラで撮影された映像です。この艇は理想のコースを選択、右曲がりは緑浮標ギリギリ、左曲がりは赤浮標ギリギリのコースを取ります。
さて、どうなるでしょうか?御覧下さい。


Coxが追い越す艇に「どけ!」と言っているのは権利が在るからの様です。どかない艇にはペナルティが課せられます。

HOCRのルール

HOCRの規則では、10.5 譲らなかった場合
の違反規定を設けています。
違反1回で60秒、2回で120秒、3回で失格
遅い艇は進路を譲らなければならないと規定されています。

10.5. Non-Yield (NY):

When a passing crew (The Passer) closes to within one length of open water on the boat being overtaken, it is the responsibility of the slower crew to yield the line chosen by the Passer in a timely manner. The Yield should be completed by the time the overtaking boat has closed within ½ boat length. A crew failing to yield to a Passer when there is adequate room and time to yield will incur the following interference penalty; Non-Yield (NY):
1st infraction 60 second penalty
2nd infraction 120 second penalty
3rd infraction disqualification from the Regatta

皆様も漕艇の安全のために動力船のルール(海上交通法)を持ちこむ様なことはせず、漕艇の追い越しルールこそが価値あるのではないかと思います。

日本のHead Raceでは

私が知る日本のHead Race はAraと瀬田。ヘッドオブ 瀬田の航行規則もHOCRと同じ。

http://www.setarc.jp/2019head/rules/

結論

水域がオープンだろうとセパレートだろうと速さに差があれば衝突の可能性は生じる。そこで衝突を防ぎ安全を保つには譲り合う魂が要る。
どちらの艇が譲るのが良いか?
それは相手を確実に視認できる方が宜しいのでは。
また、レース中であれば、追い越される艇が進路を空けるのが正しい。

ご安全に!

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