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2018年8月29日水曜日

ストロークレートの限界

良く、ストロークレートを上げれば、艇速は増すと考えられていらっしゃる方がいますが、実はそれは誤りです。

某大女子クオドルプルがストロークレート44だとします。
ロー・フェーズとリカバーフェーズの時間比を1:1とします。
1ロー・フェーズの時間は60/44*1/2= 0.682 s
平均艇速は 2000 / 430 = 4.76 m/s (全日本クラス)
1ロー・フェーズで進む距離は 4.76 * 0.682 = 3.24m

実はこの私、2,000mを200ストローク、ワルツ漕ぎです。
1ロー・フェーズで進む距離は 2,000/200/3 = 3.33m

1ロー・フェーズで進む距離は 体格とオールの長さで決まるのではないでしょうか。

つまり、加速中はともかく、定速状態でのストロークレートは V / R に比例する。
V 艇速
R  1ロー・フェーズで進む距離

Vが増えなければストロークレートは上がらない。
ストロークレートが上がると言うことは艇速Vが上がるからなのです。

艇の速度と体力の関係、
10%速度を増すには20%の力、推力が必要。
10%速度を増すには30%の仕事率、馬力が必要。

因みに私と世界一を比較すると速度比2なので
力は4倍、馬力は8倍

同じオールで同じブレード面積で水に伝える力が4倍。
凄いものです。

速度が増さなければ、ストロークレートは高まりません。
つまり、ストローク・レートなるものは、速度の結果に過ぎません。
では、あなたの限界速度は?

是非、足蹴り、フル・ストロークで実力を知りましょう。

ロー・フェーズに進む距離 Lr m
ロー・フェーズの平均速度 Vr m/s
ロー・フェーズのストローク・レート 60/Lr/Vr  1/min

蹴ってフルストローク、蹴ってフルストロークの繰り返しで、さああなたの艇速幾つ?
その時のストロークレートが限界なのです。

私が4倍の脚力出せれば、オールによる推力は4倍となり、艇速は2倍になる。
ロー・フェーズは、3.3m/5m/s = 0.66sec
リカバー・フェーズを同時間とすれば
ストロークレート = 60 / 1.32 = 45 位

極端なことを言えば10%脚力増強しても速度は5%しか向上しません。

そう言う意味では、漕艇は力差がある歴然となると競技なのです。

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